-月の果てreplay story-


スワローズは、眉をしかめる。


「……いえ、それが..私の体に異物は入っていませんでした」


「……じゃあ、鉛玉はどこに?」


「……わかりません」


「傷が塞がって、そのままになっているのかも…」

ソフィが心配そうに

スワローズを見つめると


「それはありません」

とスワローズは、はっきりと言い切った。

「どうしてなのかしら?」

ソフィは、訝しげに訊ねる。


「鉛玉に当たってから、傷口が塞がらないうちに目覚めたのでロープを千切って傷口を抉りましたが特に何もはっけ──…」


「えぐっ、抉ったの!?」

ソフィは、青ざめて訊ねる。
< 315 / 496 >

この作品をシェア

pagetop