-月の果てreplay story-
「あなたは?」
ソフィは、ジェオルドに視線を移す。
その視線に気がついたジェオルドは、
「俺も埋まってなかった」
と首を横に振った。
「……あなたも抉ったのかしら?」
ソフィは、恐る恐る訊ねる。
「できるわけないだろう?そんなおぞましいこと」
ジェオルドは、青ざめた表情で言った。
普通、そうよね……
ソフィも心の中で同意した。
「これだからナタナエルの王子は、不甲斐ない方ばかりなのですね」
スワローズは、ふぅと息をつく。
「それは聞き捨てならないな」
ジェオルドは、
蒼い瞳でスワローズを睨みつけた。
「2人共、私の前でケンカは止めて頂戴」
とソフィは、腕組みをしながら
ふんっと鼻を鳴らせて言った。