-月の果てreplay story-


暗い、暗い部屋の中。

閉めきった窓に重く閉ざされたカーテン。


そこは……、


「「ソフィ、今夜はどんなお話を聞かせてくれるの?」」


「…そう、ねぇ..。あ、マッチ売りの少女なんてどうかしら?あれは名作だったわ」


ソフィとイノセントの

2人きりの世界だった──…



「「マッチ売りの少女?なぁに?それ」」

イノセントは、ベッドの上で

首を傾げてみせる。


「マッチをね、売り歩く可哀想な女の子のお話よ」

とソフィは、自慢気に言ってみせた。



というのも、数日前に

闘いに参加しないソフィが、

ダネスに与えられた仕事は


イノセントの遊び相手だった。


それからソフィは、

毎日イノセントの遊び相手になっている。
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