-月の果てreplay story-


「なによ、その反応は」


ソフィは、むっとして

スワローズを睨みつけた。


すると、スワローズは


「いえ、あまりにも唐突だったので」

と淡々と言った。


ソフィは、しばらくムッとしてから


「──…今日、ね。スワローズが昔、私に話してくれたおとぎ話をしてあげたの」

と静かに言った。


「……そうですか」

と相変わらず

スワローズの反応は変わらない。



「"マッチ売りの少女"……覚えているかしら?」


と言ってソフィは、不安そうに

スワローズを見上げた。



スワローズは、


「……はい、もちろん」

と言ったあとで


「貴方との思い出を忘れた日など一度だってありません」

と真剣な眼差しで言い切った。
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