-月の果てreplay story-
スワローズは、ソフィから視線を逸らせたまま無言でいた。
「──…それで、気づいたの」
ソフィは、瞳を歪める。
脳裏を掠れていくのは、
幸せなあのとき──…
"──…ねぇ、スワローズ"
幼いソフィは、ムッとして
スワローズの持つ絵本を睨んでいた。
"どうかしましたか?──様"
まだメイド服を着ておらず
普通の青年の格好をしていたスワローズは
不思議そうにソフィを見つめた。
"どうしてみんなマッチを買わないのかしら?"
幼いソフィは、どうやらそのことについて怒っているようだった。