-月の果てreplay story-


「……何度言えば..分かるんですか」


ソフィの耳元で囁かれた

その弱々しく震える声は、


ひどく優しく響いて

ソフィの胸をかき鳴らせた──…



───…そう、そうだわ。


私は、何度この人の優しい声に

救われてきたのかしら──…?


何度、この優しい腕に

護られてきたのかしら──…?



私は、スワローズの事が大好きよ。


───…なのに、どうして?


どうして、キルトなの。


どうして、私は

この人を選んであげられないの?


どうして、私は───…
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