-月の果てreplay story-
──…ついに、始まってしまう。
戦争が、革命..が──…
「……姫、これを」
ダネスは、そう言ってポケットに
忍ばせておいた銃を取り出して
ソフィの目の前に差し出した。
───…これで、キルトを──…
ソフィは、ぐっと唇を噛みしめてから
無言で銃を受け取った。
「3日後、ウィリス草原で..」
ダネスが淡々と言ったその言葉に
「……どうにもならないのね」
ソフィは、悲しそうに言う。
「民の怒りは、止まらない」
ダネスは、口元を歪めて言った。
「……そう」
そう呟いてソフィは、
空虚に瞳を歪めていた。
〜月の消える夜・fin〜