-月の果てreplay story-


「"火は水に消える"以上」

ジェオルドは、笑顔でそう言った。


デカルトは、まるで分からないと

眉をひそめた。


「王様には、それを…?」


「言ってない」


「何故?」



その質問にジェオルドは、

遠くのほうを見つめてから



「あの人は、もう…。何年も前に死んでいるから…かな?」

とちゃかすように笑った。



その台詞にさすがのデカルトも

言葉が出ないようだった。



「……じゃあ、僕はこれで…」


とジェオルドは、デカルトの反応を

楽しむように笑ってから


金髪の長い髪を揺らせて行ってしまった。
< 367 / 496 >

この作品をシェア

pagetop