-月の果てreplay story-
「──…どうして逢ってくれないのかしら!?」
ソフィは、両手を腰にあてがいフンッと鼻を鳴らした。
そこは、キルトの部屋の前。
「……それはですね、えーと..」
そんなソフィにデカルトは、
苦笑いを浮かべるだけだった。
ソフィが無理やり
キルトの部屋に入ろうとするのを
デカルトが止めているのだ。
「だって、可笑しいじゃないっ!新婚なのにこんな事って……」
ソフィは、わなわなと震えだした。
「大怪我してるじゃない…、切られてやせ我慢で式をあげたくせに..私、聞いたのよ?あのとき、キルトは麻酔を使ってたって」
「……はい」
「……パーティーにはさすがに顔を出さなかったけれど..」
「……はい」
「そのパーティーの時に襲われて強い薬をかがされて7日間意識が戻らなくて..」
「………」