-月の果てreplay story-


「……これは、」


デカルトは、

深い溜め息をついて額を抑えた。



「これはないんじゃないですか?」


デカルトは、

開いているドアを見つめた。



「……うるさい」


キルトは、ドアの近くの壁に

もたれて座り込んでいた。



「………ガォ」


ライアンは、そんなキルトに寄り添うように尻尾を振った。



「……トラキアから聞きましたよ」


そう言ってデカルトは、

影を落とした。
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