-月の果てreplay story-


「──…なぁ、ウチがここであんたを殺したら..どうなると思う…?」


イノは、ニヤリと笑う。



キルトは、冷や汗を掻きながら

イノを睨みつけた。



「この国は、終わって。新しい国が始まる…素敵やない?」




「ウチらの国が出来──…」



とイノが言いかけた瞬間に、

草影から飛び出したのは──…



「ガァァァァァ……ッ!!」

と爪を立てたライアンだった。


それは、いつもの愛らしさからは

思いも寄らない勇ましい姿だった。



「ライアン!?」


キルトは、驚いて見つめる。



ライアンは、イノに飛びかかり

のし掛かったかと思うと


銃を持つイノの腕を思いっきり噛んだ。
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