-月の果てreplay story-


ダネスは、瞳を伏せてから

ひと粒の涙を流し



「私は、君にひどい事ばかりをしてきた。愛される資格なんてこれっぽっちもない。…なのに、君は私とイノセントを愛していると言ってくれた──…」


「ありがとう…」


と唇を噛み締めた。



「─…さぁ、もう十分だ。お前達はもう逃げなさい。私と共にいてはいけない、死ぬのは…私だけでい───…」

と諭すように語りかけたダネスに──…



「「いやだよ」」

とイノセントは拒絶した。



「「私達は、ずーっと一緒にいるの。天国でもずーっとずーっと一緒にいるの、一人でも欠けちゃ…やだよ」」


4つの瞳は哀しそうに揺れて、

それぞれの瞳から滴を漏らした──…
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