2つの世界
「あはは、桜ちゃんと仲良しだねー!」
「仲良く…はないですね。」
「悠斗の言うとうりですよ!」

そのあと、ずっと波留さんと悠斗と話してたみたいで、スッタフに呼ばれた。

「じゃ、悠斗、行ってくるから。」
「はいはい。」
「じゃぁねー、悠斗くん♪」
「あ、はぁ。」

ほんと、無表情なんだから…って!

生放送かぁ。バレなきゃいいけど。

「5、4、3、2、1、スタート!」





収録終了ー!

「どうだったの?」
「仲野さん。なんか、大丈夫な気がします。悠斗のメイクのおかげかも。」
「当たり前だろ。」

誉めたのにさ、なんで無表情?

次の日、学校へ。

「おはよー。」
「あ、麻莉。おはよ。どーしたの?こそこそしてさ?」
「いや、べつに。」
「ふーん。」

優花も気づかない…。

ば…バレてなくね!?

「麻莉。どうだった?」
「悠斗、バレてないよ!!すごくない!?」
「だから、大丈夫だって言ったろ?」

そう言って、見せた笑顔にドキッてしたのは気のせいかな。

「そーいやさ、名取と遊ぶ日もメイクだけでいいの?」
「遊ぶ?」

あ…忘れてた。そーだった!

「いいよ。それに、悠斗の言うとおり、言えないなら親友じゃないよね!!」
「よし。」

悠斗が、あたしの頭をポンポンって叩いたから、赤くなったのと、女子からの非難を浴びた。
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