2つの世界
「嫌な予感がするのよね…」

…仲野さん。あなたの感、いつでも当たってるんですよ?

「偶然ですよ!!波留さん、売れっ子だし。」
「…そうよね!」
「でも、あの人この前…」
「波留さん、いい人ですし!!」

悠斗が、この前の事を言おうとしたから慌てて悠斗の口を押さえた。

仲野さんが電話をしてる間に悠斗が小声で話しかけてきた。

「なんだよ。さっきの」
「あのね、まだハッキリそうだって分かってないでしょ?」
「だから?」
「仲野さん、気づいてないし余計な心配はかける必要ないでしょ?」
「マネージャーだろ?」

なんで、悠斗はもっともな事言うかな…。

「理屈じゃないの!!あたしなりの思いやりなの!!」
「意味わかんね。」
「わかんなくていい!!」

悠斗は…ほんっとひねくれてる!!

現場に入ると、やっぱり波留さんがいた。

「波留さん、また一緒ですね。」
「そうだねー♪よろしくねー!」
「よろしくお願いします。ってか、最近多くないですか?」
「んー?そうかな?」

気づいてない?やっぱり波留さんが、あたしの邪魔なんかするわけないよ。

きっと才能?みたいのがあるんだ。
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