〜お伽話〜
「まあ、俺達には関係ない事だけどさ」
バーディが、直に口をつけてスープを飲んだ。
「勇者が剣買ってくれたら嬉しいんだけど」
その時は、本当に深く考えてはいなかったのだ。
全ての運命の選択は、勇者しかできないと心の底から信じていたから。
それから間もなく、また王からの情報が街にもはりだされた。
今度は俺も、とやかく文句を言わなかったのだが。
「ラティスト、見てみろよ!!」
「ん」
剣をとぎながら紙を受け取り、目を通してみる。
『我が国の姫アルカ姫を助けだした者には……』
「今度は賞金つけたのかよ?場所は分かったのか?」
「最後まで見てみろよ!!」
バーディがいつにもなく焦った表情をしていた。
それを不審そうに思いながら、続きを見てみる。
『助けだした者には賞金を与える。 賞金 5000000000蘭…』
蘭、とはこの国の金の通貨だ。
とにかく、俺は一瞬目を疑った。
5000…以下省略は、一生遊んで暮らせる額だ。
尚且子孫にも残せるという、庶民にも、はたまた金持ちにも手が届かない額。
だが少し、疑問が残った。
どこにそんな金がある?
この勇者に頼ってばかりの伽国に、そんな大金があるわけなかろうが。
バーディが、直に口をつけてスープを飲んだ。
「勇者が剣買ってくれたら嬉しいんだけど」
その時は、本当に深く考えてはいなかったのだ。
全ての運命の選択は、勇者しかできないと心の底から信じていたから。
それから間もなく、また王からの情報が街にもはりだされた。
今度は俺も、とやかく文句を言わなかったのだが。
「ラティスト、見てみろよ!!」
「ん」
剣をとぎながら紙を受け取り、目を通してみる。
『我が国の姫アルカ姫を助けだした者には……』
「今度は賞金つけたのかよ?場所は分かったのか?」
「最後まで見てみろよ!!」
バーディがいつにもなく焦った表情をしていた。
それを不審そうに思いながら、続きを見てみる。
『助けだした者には賞金を与える。 賞金 5000000000蘭…』
蘭、とはこの国の金の通貨だ。
とにかく、俺は一瞬目を疑った。
5000…以下省略は、一生遊んで暮らせる額だ。
尚且子孫にも残せるという、庶民にも、はたまた金持ちにも手が届かない額。
だが少し、疑問が残った。
どこにそんな金がある?
この勇者に頼ってばかりの伽国に、そんな大金があるわけなかろうが。