絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
あたしは恐る恐るキッチンの中を覗いてみる。
そこは、焦げ臭いニオイと共に、薄く広がる煙で溢れていた。
「…やっやっぱり…火事!?」
あたしは服のポケットに入っているケータイを開こうとする。
が、その動きはある言葉によって止められた。
「…なんで見に来んだよ」
「え…?」
煙の中でゆっくりと動き始めるその人は、あたしの事を真っ赤な顔をしながら見てきた。
その表情は、とても恥ずかしそうで。
あたしはその人の正体に気付くと、大声を張り上げてしまった。
「岬サマっ!!」
.