絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-



「なんだよ、黙りやがって」



「別に、何でもないし!」




急に岬サマに話しかけられたあたしは、なんだか恥ずかしさが込み上げてきて、つい冷めた反応をしてしまった。


…かわいくないな、あたし。



そんな事を思いながら、あたしが一人で落ちていると、岬サマがくるっと向きを変えた。


身体はドアの方を向いている。




「なんだよ、行かねぇのか?」



「えっ…?」



「え?じゃねぇよ。行くぞ」



「み…岬サマ!」




あたしは声を裏返させたまま部屋を後にした。



あたしの声が裏返った訳。

それは…岬サマが何もなかったかのように、あたしの手を握ってきたから。




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