絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
あたしは無言で茜に助けを求める。
あたしのSOSを受け取った茜は、口パクで「しょうがないなぁ…」と呟くと、西原く…じゃなくて、ダイ君の方に近付いて行った。
「ねぇ、ダイ君」
「おっ…茜ちゃんやぁ!どないしたん?」
「ダイって呼んであげるから、向こうの男子ん所行っておいでよ」
茜が指差す方向には、四〜五人の男子グループがいた。
茜が、「さっきから呼んでたよ」と付け足すと、ダイ君は「マジ?」とだけ言い残して、忙しそうにあたし達の元を去って行った。
「さて、またダイ君に絡まれないように、教室出るよ」
「うっうん」
あたしは茜に手を引かれながら、ざわつく教室を出て行った。
.