絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
「え…?」
あたしは思わず持っていた伝票を落としそうになった。
喫茶店から見える大きな歩道。
そこに…
あの岬サマの彼女が…
歩いていた…。
気が付けば、あたしは伝票とお金を乱暴にレジに置いて、岬サマの彼女を追い掛ける為に走り出していた。
「お客様、おつり―――」
「いりませんっ…!」
なんであたしはこんなに必死になっているんだろう。
なんで寒空の中を全力疾走しているんだろう。
なんで…?
なんでなの…?
いくら考えても、答えは出て来ない。
だけど、勝手に足が動いたんだ。
「あの…待ってくださいっ…!」
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