絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-



「…結衣さん?」



あたしが問いかけても、結衣さんは反応せずに一点を見つめたまま。


不審に思ったあたしが、結衣さんの視線の先を追いかけようとした時だった。




「…結衣、なんで琴弥と一緒にいんだよ」




すぐ後ろから、聞きなれた声が聞こえてきた。


…低くて、少し擦れている独特の声。


こんな声の持ち主は、一人しかいない。



意を決して、あたしは後ろを振り向いた。






…予想通りだった。


久しぶりに、間近で顔を見た気がする。




「…岬サマ」




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