絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-



いつもの岬サマがライオンなら、

今の岬サマは寒さに震える子羊。


必死にあたしにしがみついて、寒さを凌ごうとしてるみたい。




「…分かった、岬サマ」




あたしが力強く首を縦に振ったのを見て、結衣さんは安堵の表情を見せた。




「ありがとね、琴弥ちゃん。これで岬も安心だよ」



「いえいえ…」




突然、あたしの身体までもが震えだす。


まるで、岬サマの震えがあたしにまで移ってきたみたいだった。




「じゃ、話を始めるね」




結衣さんは、いつの間にか運ばれていたコーヒーを飲みながら、口を開いた。




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