絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-



「りこん…?」



「ああ、離婚だ。パパとママはもう、お別れしたんだ」




現実を受け入れられていない俺を、疲れ果てたような表情で見た親父は、足速に俺の元を去っていった。



ガクン、と膝が折れて、俺はその場に座り込む。




…何だよ、それ。


大好きだったのに。

優しかった、母さんが大好きだったのに。



大人の事情で、俺を振り回すなよ。


俺に、母さんを返してくれよ。




ふざけんな。


親父なんて大嫌いだ。

大人なんて大嫌いだ。


人間なんて…

ダイキライダ…!




まだ幼かったあの日。


俺は、全ての感情を

憎しみに変えた―――




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