絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
あたしは笹山さんから目線を外して答えた。
「それがですね、実は…
岬サマ、実家の方へ戻っちゃいまして…」
「それは、岬様がここを抜け出したという事ですか?」
「はい…」
気まずそうに答えたあたしを見て、笹山さんは何かを考え込むようなポーズをする。
「誠に申し訳ございませんでした、琴弥様。
実は私、昨日は仕事でお屋敷の方へ戻っていなかったもので」
「いえ、笹山さんが謝る事じゃないですよ!
あたしが岬サマに失礼な態度をとってしまったみたいで」
あたしは笹山さんを心配させないように、作り笑いを浮かべて否定した。
.