絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-



「でも、そんな勇気のない俺に対して、岬は戦いに来てくれた。

俺は、それだけで嬉しい…」



「亨さん…」



「貴女は気付いてますか?

…琴弥さんが、岬を変えたんですよ」




亨さんはあたしの瞳を見つめると、しっかりとした足取りであたしの方に向かってきて…





「貴女のお陰で、岬はカドの取れたような、穏やかな性格になったんです。

岬を貴女と同居させてよかった。ありがとう」




あたしの手を、しっかりと握った。




「そ…そんな、あたしは―――」



「琴弥さんのご両親が多忙の間は、速川の人間が琴弥さんの面倒を見ます」



「…え?」



「安心して下さい。最初から、ご両親と決めていましたから」




そう笑う亨さんは、少しはにかんでいた。




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