華憐蘭 -KaRenLan-
……いっつもこうだから嫌だ。
あたしは眉間に皺を寄せて、遊を見る。
「殴るよ?」(笑顔)
「嫌だ♪」
「じゃあ離れろ…」
「…離れない……」
更にぎゅっと力を入れて抱きしめられたあたし。
…ん……?
今日は様子なんだかおかしい…。
いつもだったらここで離れるのに…。
「どうしたんだよ?今日なんだかおかしいよ?遊。」
「…普通だよ?」
「ん~…そうかなあ…」
「気のせい、気のせい!」
あははっと笑いながらもまだ離れない遊。
…やっぱおかしいな……。
…誰かいるとか……
あたしを辺りを見回す。
―すると何か影が見え、隠れる様子が見えた。
あたしは遊を引き離して動こうとしたとき、
遊があたしをぐいっと引っ張った。
「なに…?離せ…。」
あたしは完全に喧嘩モ-ドに入っていた。