華憐蘭 -KaRenLan-
「行くな。」
―…行くな?
遊にんな権利あるわけ?
「…は?無理。」
あたしは遊を睨んで言った直後に、
遊の手を無理矢理振り払った。
「あのな……!」
「あたし、あ-ゆうの余計気になる性格でね…」
「聞けっつうの!!!」
遊がいきなり大声をあげた。
「………っ…」
あたしは遊の大声で言うのはあまりないから、
体が少しビクついた。
「…あの影の奴……葵帷のこと狙ってる。」
―…あたしを?
…あたしをなんだと思ってんだよ…
「っふ…とんだ馬鹿や―…」
「下手に手を出したら……
……死ぬよ?」
―…死ぬ…?