華憐蘭 -KaRenLan-
「―…そんなに俺が頼りないか?」
―…え?
「俺が頼りないのか?」
「…違う……。」
「…俺、葵帷のためなら―」
「いつも言ってるけど!!!あたし自身の決着でもあるんだよ!!!
あたしの親父のためにも―…
親父の名を潰したくねえ…。だから…自分で戦うって決めたんだよ!!!」
あたしは真剣な眼差しで遊を見る。
―…あたしが…あたしがしなきゃ…
―……親父が…
「1人で抱え込むな。」
「…っ……。」
「これは、俺たちの問題でもあんだよ。
家族ぐるみだろ?だから…俺にも助けとしてやらせろ。」
―…遊…
あたしはじ-ん…と少しきてこくりと頷くが、
にこっと笑う。
「その上から目線、ムカツク。」
―ガツンッ!!!
「い-っつ!!!;;」
「命令、一番嫌いなの分かってんだろ?だからやめろ。」
あたしは痛がってる遊をどうも思いもせずに、
追加におでこを平打ちし、河原方向へと歩き出す。
「まあ、奴をどう倒すか…。
親父を潰すことなんてできねえよ…。
その前にあたしが潰すからな。」
あたしはわざと聞こえるように言い、
遊と顔を見合わせ、ニカッと笑った。