華憐蘭 -KaRenLan-

*後の嵐




「あ~はいはい。」

「葵ちゃんそんなこと言いながらいつも聞いてないじゃない!」

「…しゃあないじゃん……親父絡みだし…。」

「え、またお父さん絡みだったの?」

「…ああ…。」

「そっか…。」

舞は悪そうに眉を下げ、
あたしは大丈夫!とにこっと笑うと、
舞は安心したように笑顔になる。



あたしはあの後暇だったから、遊と学校に戻った。

まあ、あとの嵐は本当にすごい。


先生に怒られ、30分説教。
その次に授業サボって保健室にいれば、
舞もサボって1時間くらい説教…

…なんでこう説教だらけなんだよ……!



「はあ~…でも疲れた!!!っと!!!遊!」


―シャッ…


「ん~…?」

「…疲れた?」

「ああ…。」


―…ちょっと無理しすぎたんじゃないかな…こいつ…。

「そっか。…あ、腕、大丈夫?」

「…腕~…?」

「うん…。
 怪我してるぽかったし。
 ちょっと待ってろ!」

あたしは救急箱をだして、いすに座って
寝てる遊の腕を消毒する体勢に整える。

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