華憐蘭 -KaRenLan-

「ったく……。」

そう思いながらも思わずフッと笑ってしまう。


「あ!葵帷ちゃんが笑った!葵帷ちゃんスマイル!!!」


「だから ちゃん付けやめろ。」


「つい癖で♪」


「やっぱ殺す。」


「勘弁!!!」


そう言って、舞の後ろに隠れる。
舞はいつものことだから、クスクス笑っている。





「あたしの舞に触るな。」
「舞は凌のだぜ?」


「………」

あたしは口の端を引きつらせながら立ち上がる。



…こいつまじ一言余計だっつうの…。


あたしはポキポキ指を鳴らしながら近づく。



「え、な、ちょ、?」


完全あたふたしている遊。



―…早く舞から離れてくんないかな…?


ニコッと笑いながらも黒オ-ラを出す。