華憐蘭 -KaRenLan-
「だから、俺に勝てないっつったの。」
遊はニコッと笑ってあたしを抑える。
「ふっざけんなあ~!!!」
絶対抜け出してやる!!!
こんな奴になんか負けたくねえ!!!
…と思っても……
遊とは喧嘩してないけど……抜けられない…。
「勘弁した?」
ニカッと笑う遊だけど、まさかそれであたしが頷くはずもない。
それ以上にあたしは立ち直りが早いもので…
ったく…
―黙ってりゃあ…ぎゃあぎゃあと調子こいて…
「ふっざけんなああ!!!」
―バシッ!
お、我ながらにいい音♪
しかも見事中心に命中!
さっすがあたし♪
「い゛っつ゛!!!!!」
と思ってると同時に遊の悲鳴。
それで腕が解放されて?
あたしが遊の腹を蹴って全身解放!
「ったく…調子こいてんだからいけねえんだっつうの…。」
「だっ………これはない……よ…?」
……まあ、少しやりすぎたかもしんないな…。
そう…遊の今の状況…。