華憐蘭 -KaRenLan-


「だから、俺に勝てないっつったの。」

遊はニコッと笑ってあたしを抑える。


「ふっざけんなあ~!!!」


絶対抜け出してやる!!!
こんな奴になんか負けたくねえ!!!


…と思っても……
遊とは喧嘩してないけど……抜けられない…。




「勘弁した?」

ニカッと笑う遊だけど、まさかそれであたしが頷くはずもない。
それ以上にあたしは立ち直りが早いもので…



ったく…
―黙ってりゃあ…ぎゃあぎゃあと調子こいて…


「ふっざけんなああ!!!」




―バシッ!





お、我ながらにいい音♪
しかも見事中心に命中!
さっすがあたし♪





「い゛っつ゛!!!!!」


と思ってると同時に遊の悲鳴。
それで腕が解放されて?
あたしが遊の腹を蹴って全身解放!


「ったく…調子こいてんだからいけねえんだっつうの…。」


「だっ………これはない……よ…?」


……まあ、少しやりすぎたかもしんないな…。


そう…遊の今の状況…。
< 6 / 48 >

この作品をシェア

pagetop