華憐蘭 -KaRenLan-
「今日は葵ちゃんサボるの?」
「ん-……めんどいからサボって喧嘩でも―…」
「それはダメ。喧嘩するなら授業出なきゃ。」
舞が眉間に皺を寄せて、ふんっと息を吐く。
やっぱそうだったかあ-…;
舞に言うといつもこうだからなあ…。
「そうだよ!葵帷の可愛い顔が台無し―…」
「ねえ?1回殴っていい?」
にこっと笑って拳を作り
「いや、それは勘弁しとく…;」
あはっと笑ってごまかす遊。
…とか言いながらもいつも許しちゃうんだよなあ…。
遊には弱いな…あたし…。
「葵帷?」
「ん、やっぱ殴るのやめる。」
「は?」
あたしはフッと笑って、サブバックを持って保健室のドアへ向かう。
「葵ちゃん、喧嘩はだめだよ!」
まったく…舞は心配性だなあ…。
「だ-じょ-ぶ!しねえって。まあ、あっちから売ってきたらするけどな。」
ニカッと笑ってあたしはその場を後にした。