天然シュガー
じゃあ先輩から見た私の顔って一体どんな顔だったんだろう?
そう思うと顔がぼっと熱くなって恥ずかしくなってきた。
先輩は少しだけ微笑んで屋上からの景色を見た。
それにつられて私も遠くの海を見た。
海は太陽に反射してきらきらと光っていた。
ほんの少し間があって、
先輩は口を開いた。
「僕はね君のこと先生とかにチクったりなんかしないよ?」
「―――はあ・・・・・」
何となく先輩に言われなくても分かっていた。
この先輩は私のことチクったりしないんだろうなって。
さぁ、とまた風が吹いた。
私の制服のスカートと先輩の少し伸びた前髪が揺れた。