天然シュガー

疑惑






授業がやっと終わり、私は恵美と一緒に教室を出た。





「・・・で、かな。今日の昼休み、何があったの?」





「え」


「さっきっからため息ばっかついてさぁ…」


どうやら私は態度にすぐ表れてしまうらしい。


恋して嬉しいときもため息ってものは出てしまうみたい。



嬉しいっていっても、ただ修司先輩が名前を呼んでくれただけなんだけど。。。
そんな事言ったら恵美はあきれて言うんだろうなぁ。

『かなはほんとに先輩の事が好きなんだね』って。



「ただ…初めて先輩が私のこと『かなっ』って呼んでくれただけなんだけど…。これだけで嬉しいって何かヘンかな?」


恵美はちょっとだけ考えて言った。


「…うーん…、でもヘンじゃないと思うよ。それだけかなが先輩のこと本気で好きなんだよ。」



「そっか。。。」






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