彼は…彼女は…
「何が欲しい?」
2人はデパートに着いたが、どの店に入ろうか迷っていた。
「うーん。赤いリボンが欲しい……。」
鈴は少し俯きながら言った。
「赤いリボン?」
隼人は不思議そうに聞いた。
「うん……。」
「なーんで?」
隼人は鈴の顔を覗き込んだ。
「えっとぉ。猫。自由だから。生まれ変わったら猫がいいから……。」
彼女の顔は真っ赤だった。
よく意味は理解できなかったけど、彼女なりの考えがあるのだろう。
「了解。赤いのね。」
「うん!隼人は何が欲しい?」
「なんでもいいよ。」
「うーん…。わ、かった。」
なんでもいいと言われて、少し困った顔の鈴。
そんな彼女を見て、可愛いと思ってしまう自分がいる。
「決まったら電話して。ケータイ出して。」
「ん。」
電話番号を交換した。
「じゃ。また後で。」
「後でねー。」
そう言いそれぞれのプレゼントを買いに行った。
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