彼は私の子供です。




「そうか…。美羽は健太とどうしたいんだ?これからも一緒にいたいなら、健太が戻り次第会わせてやる。もう別れたいのなら、俺が、健太が持ち出したぶんの金を出してやるから、お前は荷物をまとめて黙って実家に帰るなりした方がいい」





…そんなこと急に言われたって。





別れる覚悟なんてできてない。





別れることなんて考えてない。





「…一緒にいたいと思ってます」







私にはその答えしかなかった。







「わかった。じゃあ戻り次第会わせてやるから、もう少し待てるか?美羽も大変だな。何かあったら連絡してこいよ?今聞いた話は聞かなかったことにしておくから」






店長、優し過ぎるんだけど。





泣きそうになった私は、健太が戻ってくるのを待った。





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