彼は私の子供です。




「やめてよ!!やめてよ!!」





そう叫んでるはずなのに、自分の声が聞こえない。




それでも健太は私を殴っていた。





私は自分の異変に気づき





「耳が!!耳が聞こえないよ!?健太!!」





と言ったつもりだけど、健太にちゃんと話せていたのかどうか。





その時、健太の殴る手が止まった。






「…えっ?沙知?!沙知?!」





私は意識が朦朧としてた。




多分、殴られ過ぎ。




耳がジンジンしてたし。




健太が私に怒鳴ってる声さえ聞こえない。





何も聞こえない。






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