彼は私の子供です。
次に付き合ったのがヒロシの友達のジュン。
ジュンは既婚者だった。
ヒロシと終わったばかりの私に声をかけてきて、番号交換をして遊びに行った。
最初は別に付き合うつもりはなかった。
だって既婚者だし。
けどジュンは結婚してるからか、年も大してかわらないのに落ち着いていて、自分をちゃんと持っていて、器が大きかった。
私は初めてたかちゃんのことを話した。
ジュンは
「騙されやすいんだな……可哀想に。もうそんなことしちゃダメだよ?」
と言った。
私はたかちゃんに裏切られていたという事実を目の当たりにした。
心のどこかでは思っていたはずなのに、他人から言われて初めて思い知らされる。
泣きそうになったけど泣かない。
男であるジュンに事実を突かれたから。
グサッと突き刺さったトゲ。
傷むけれどもジュンの前では泣かない。
そんなジュンは、弱った私に
「ヒロシと付き合ってる頃から、いいなって思ってて、、」
と何かを言いかけた。