彼は私の子供です。



「最後まで頑張れ」



健太はそう言って私の頭をポンポンっと優しく撫でてくれた。




「元気出た?残りはあと2日だよ。最後までやり遂げてこい、キャバ嬢としての役目を。明日はキャバ嬢「美羽」の、卒業イベントだ!忙しくなるぞ、明日は」





「美羽」とは私のこと。



健太がつけてくれた名前。




「そんなイベントやるような価値ある女じゃないんですけどねー、私」





「いえいえ、美羽さんはお店の売り上げに随分貢献してくれましたよ~」





「なに急にボーイ気取ってんのよ(笑)」





ありがとね、健太。



元気出たよ。




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