siganai
しかし、壇上の黒板の上には、彼が体操服に付けていた、ゼッケンが名前入りで、飾られていた。

今考えても、異常なまでの存在感が彼にはあった。

4年生の終わり、今度はクラスの変更があった。

その時、このゼッケンをどうするか。

そんな話になった。

結局、欲しい生徒が、誰が貰うか、ジャンケンで決めることになった。

クラスのほとんどの生徒が名乗りを上げた。




ただ、僕は、その輪の中に入ることはなかった。

その輪を少し冷めた感じで見ている僕がいた。



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