本の間に挟まれたオシバナ…
次の日。

奈津子は意気揚々と学校に登校した。

「よっ!おはよう」

「充、おはよ」

たった今挨拶をした人物こそ奈津子の恋人、柳沢充(ヤナギサワミツル)。

くせっ毛で柔らかい黒髪が特徴の活発な少年。

奈津子より頭一つ分背が高い。

「今日は部活ないから一緒に帰ろうぜ」

充は部員総勢六人しかいない奇術部に所属している。
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