本の間に挟まれたオシバナ…
「うん。久しぶりに一緒に帰れるね」

「じゃあ放課後迎えに行くから」

充はお得意の奇術で何もなかった手から花を一輪出した。

「最近覚えたんだ!」

「すごーい!」

奈津子はもらった花を大事そうに手に持った。

「押し花にでもしろよ」

そうこうしている内に予鈴が鳴り、二人は別々の教室に駆け込んだ。
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