大好きなキミは芸能人!?
「うわぁ~ん!!最近翔平が冷たい~!!」

あたしは
友達の紗耶香に
泣きながら抱き着いた。

「もぅ~どうしたの~??」

まるで
幼稚園児の
お母さんのように
紗耶香が頭を撫でて
あたしを慰めた。


「翔平…が、最近冷たいの~!!」

紗耶香は
あたしが翔平と
幼なじみということも
スカウトされ
芸能人になったことも
知っている。

「よしよし……幼なじみが芸能人になってさらに距離も出来て最近冷たくなったと??」

「いつもは馬鹿みたいに明るいのに無視したりするんだよ~やっぱり芸能人にマジ恋なんて無理なのかなぁ~??」


「そうだね~…まだデビュ-してまだ一ヶ月ちょっとでしょ??やっぱり
ストレスとかいろいろあるんじゃないかなぁ~?ピ-ク過ぎたら余裕もできるって♪また元の翔平君に戻るって♪」


翔平が芸能人に
なってから
翔平が翔平じゃ
なくなっちゃった
気がした。


あたしは
そんな翔平を
見ているのが辛かった。

ねぇ………
お願いだから…
何も欲張りなんて
しないから………。


芸能人になんかに
なる前の元の翔平に
戻ってよ!!

お願いだから………。
元に戻ってよ……………翔平………

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