大好きなキミは芸能人!?
「高橋と付き合ってるんだろ?この前高橋に言われたよ、美優は俺がいないとダメだから先生よろしくお願いしますって」


翔平が……?
嘘だ…、

「この前な-、高橋が
学校にきてたよ。懐かしいんだって、普通の高校生だった頃が」


「あたし……」



「例え芸能人であっても高橋は高橋のままだ。
それは田原が1番よく
わかってるんじゃないのか?」


先生の言う通りだ
あたしは間違ってる

自分でも
分かってる


翔平がいなきゃ
ダメだって事くらい……

分かってるのに…
傷つきたくなくて
あたしは翔平から逃げた

苦しくて
苦しくて
逃げ出した方がマシだ
そう思ってた。


なのに現実は違ってた。


苦しみよりも
翔平がいない事の方が
よっぽど辛いし苦しい。


「高橋、きっと田原が
大好きだったんだな……芸能人になった今でも
毎日田原の事を想ってるんだもんな」



「先生、あたし…翔平に
ひどいことしちゃった……」


「大丈夫、ほらお前の
愛する人が校門の前で
待ってるぞ」


……愛する人?


窓の外を見ると
校門の前に立っている
翔平の姿。


「先生、仕組んだでしょ?」


「い-や、偶然偶然☆
ほら行ってこいよ」


< 172 / 196 >

この作品をシェア

pagetop