大好きなキミは芸能人!?
「お前名前は?」


「阿部敏夫」

あべとしお!!?
なんじゃそりゃ
売れないピン芸人か!


「と、歳は?」


「19」

まさか年上!!!!?


「あ-、なんかすいません」

仮にも年上だから
一応謝っとく。

「いや、いいんだ別に」

あ、いじけちゃった?
……ったく


「すみません、あまりに若く見えるから年下だと思ってました-」


「ありがとう、翔平君は大人っぽいね」


機嫌よくなった?
なんか褒められたし

「おい、翔平帰るぞ-」


今日の撮影
終わったんだ-


とは言っても
時間はもう深夜2時。


あと1時間したら
お化けがよく出る時間帯


「じゃ敏夫さんお疲れ様でした!」


敏夫に挨拶して
スタジオを出る。

ふぁ~あ
ねむた。


「若橋早く帰ってくれ」

「わかっとる」


若橋の車の助手席に
乗り込む。

後部座席は
美優と座る時専用。


だから普段は必ず
助手席に座る。


「なぁ、」

「なに?」

「男ふたりなんでこんな密着せんとあかんねん!後ろ行けや!!」


「嫌、」

「なんでやねん!」


若橋のツッコミは
スル-する

「ほら着いたで、明日は5時からドラマのロケやからな」


5時かぁ…
結構キツイな

「わかった……」
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