大好きなキミは芸能人!?
―ガチャン…

「美優-?来たぞ」

「翔平!上がって!」

伝えるんだ……

ドクンドクンと
心臓の動きが
だんだん早くなる。

「んで話って何?」

「あの、ね?」

「うん」

「あたしね?」

「うん」

「………翔平が好きなんだ……」


…言えた…………。

ちゃんと伝えられた…


「………俺は…」


大きく息を飲む

「うん」

「俺は好きじゃない…」

…スキジャナイ………


分かっていたのに
いざ言われると胸が
ギュウと
締め付けられる…


―ズキン

胸が
苦しいよ………

「そっか、急に呼び出してゴメンね!!」

あたしは何ともなかったかのように笑顔で翔平を玄関まで見送る。

「サンキュ-…じゃあまたな」

翔平も
笑ってるけど
バレバレだよ?

その笑顔
ニセモノだよね?

ホンモノの
笑顔じゃないよね?


あたしは
ずっと翔平だけを
見てきた……

でもこんな笑顔
初めて見たよ……。

何でフッたのに
そんな顔するの?

どうして……
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