大好きなキミは芸能人!?
5時
10分前。

正式には
4時50分。


若橋が車で迎えに来た。


「んだよ、せっかくのオフにわざわざ呼び出しやがって……」


「まぁまぁ、」



ったく
コイツは何者なんだ?


実は関西出身だったり
教師と友達だったり……


「ほら、着いたぞ」


……高校だ

かなり懐かしい。



そういや
よく美優と校門まで
競争したな-……


バカみたいに
はしゃいで
俺の背中を必死に
追いかけてたっけ




もし俺が
芸能人になんて
なってなかったら
俺は今でも普通に
美優と授業サボったり
美優とデ-トしたり
できてたのか?


「ちょっと待ってな、」

若橋に言われ
懐かしい校舎を
遠目に眺める。


「あ、ほら!あそこ見てみ!!!」


若橋がひとつの教室の
窓を指差して言う。


そこに小さく
見える人の姿……


美優……?
美優なのか?

窓に目を凝らす。



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