大好きなキミは芸能人!?
ムリヤリ
柔らかいクッションの
ソファ-に座らされる。

「何なんですか!!?あたし帰ります!」

「ちょっと待ってよ!!」

ふと立ち上がると
ディスコみたいな所で
ダンスを踊る
男女の中に紗耶香と
翼とか言う鼻ピの
男が楽しげに踊っている

「飲み物何がいい?」

「コ-ラがいい…」

「お酒じゃないんだ?」

「コ-ラ!!!」

あまりにも
強調するあたしに
男も観念したのか
黙って席を立った。


そのうちに
逃げるなんて手も
あったけど
そんな作戦
思い付かなかった。


「お~またせ♪はい、コ-ラだよ」

さっきの男が
ワイングラスに入った
コ-ラを差し出す。

「あ、ありがとございます」

そのコ-ラを
一口飲もうとして
ふと考えた。


もしかしたら
睡眠薬みたいなモノが
混入されてるかも
知れない!!!

「やっぱり……いいです………」

「えっ!?ノド渇いてないの?あっ、もしかして疑ってる?大丈夫だよ!じゃあ俺が先に毒味したる」

男は黙って
コ-ラを飲みだした。

5分の1くらい
飲み干したあと
あたしにワイングラスを突き出す。

「大丈夫だよ」

「っ……」

あたしは
迷ったけどそのコ-ラを
一口に含んだ。

「ねっ?」


「普通のコ-ラ…です」


あたしは
未知の領域に
足を踏み入れたという
ホワホワした気持ちで
埋めつくされた。


後から知った話だけど
実はココは
麻薬の取引場所だった
らしい。

あたしは
そんな事も知らずに
危険な世界に
足を踏み入れた。
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