大好きなキミは芸能人!?
そんなこんなで
あたし達が今いるのは
遊園地!!

もちろん
提案はあたし。


嫌がる翔平を
無理矢理連れて来た。

「ったく……遊園地なんて………」

ブツブツと
呟く翔平は無視してっ!!

今日は
翔平とのデ-ト
なんだから楽しまなきゃ

「ねっ、アレ乗ろう!!!」

あたしが指さすのは
この遊園地名物の
360゜回転する
超絶叫マシ-ン。

たびたび
テレビや雑誌で
紹介される
有名な
ジェットコ-スタ-

あたしは
翔平の腕を
強引に引くけど
翔平は
一歩も動かない。

「ねぇ、翔平どうし…」
「ワリィ…俺、パス…」

「えっ~!!!!!!!!!?
ジェットコースター乗れないの!!!?」

まさか………
ドS性悪芸能人に
そんな弱点が
あったとは…………

フフフッ…
柄にもなくニヤリと笑う

「な、何だよ!!気持ち悪ぃ-わ」

そんなあたしに
気づいたのか
嫌そうな顔をする。

「まっさか期待の新人翔平サンがジェットコ-スタ-に乗れないとは……」

あ、
これホント。


翔平は
デビュ-してすぐに
雑誌の専属モデルと
学園ドラマのチョイ役
として俳優デビュ-も
こなしていた。

でも実際
主役じゃないから
エキストラっぽい
扱いで………。


「あんなん、俳優デビュ-じゃねぇ-よ」

あたしの心を
察したかのように
悲しそうな笑みを見せる

「何で?映ってたじゃん乱闘シ-ンで殴られてたじゃん」

まったくフォロ-に
なってない

「ハァ………」

大きな
ため息にあたしまで
疲れる。

「た、ため息したら幸せが逃げるんだよ!!」

昔、誰かから
聞いた言葉。



「スゥ………」

えっ?

翔平の方を見ると
空気を大きく
吸っている。

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