大好きなキミは芸能人!?
あたしは
翔平からの着信は
個別登録してあるから
ひとりだけ着メロが
違う。

あたしは慌てて
ケ-タイを手にとり
通話ボタンを押した。


『もしもし』

「翔平………?」

無愛想な
ト-ンの低い声。


『もう…帰った…ょな』

続いて弱々しい声。

「翔平、今どこ?」

『駅』

「あたし、今、駅のカフェにいるんだけど…」

『え、あ、今から行くから待ってろ』

-プツン…

翔平…来てくれたんだ…


あたしは
紅茶を飲み干し
店の入口と
にらめっこをしていた。
「あ、翔平」

翔平を見つけ
席を立つ。

「美優、ワリィ…」


「いいよ、もう…それより行こうよ」

あたしは
席を立ったまま
鞄を持って店内を
出て行こうとしたのに…
翔平に阻まれた。
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