ケンカ上等☆不良校上々↑↑
てか、いきなり
「ボール当てないでよ」
謝りもしないで、拗ねたあたしを見て笑う。
だから睨みつけてみたりするんだけど。
実際、嬉しかったりするわけで。
別に痛いのが嬉しいとか、そういう自虐的な考えじゃないよ?
ただ声をかけてくれたことが、嬉しいんだ。
「俺がここいるから、チビは遊んでこいよ」
だから、あたしの文句をスルーするなー!なんて言おうとしても。
内心、ドキドキでいっぱいなわけで。
「じゃあ、遊んできまーすっ」
営業スマイルで立ち去った歩夢を目で追いながら、やっぱり脳は隣に座った好きな人を認識してる。
……そっか、隣にいるんだよね。
実感してきた途端に、変な動揺。
なぜか、すごく落ち着かない。
こういう時は、何から話すべき?
今まで、どんな話してたっけ?
妙に流れる沈黙が、余計に焦りを増やした。
けど、考えれば考えるほど、あたしの全てが翼の存在を意識していく。